当事務所では相続・生前対策の無料相談を実施しています。
湘南エリア(藤沢市・鎌倉市)を中心に多数のご相談をいただいておりますので、少しでも相続についてご不安なことがございましたらお気軽にご相談ください。
今回は相続手続きの中でも、普段あまり聞きなじみのない「仮登記」という手続きがされている不動産の相続について実際の事例をもとに解決方法を司法書士が解説します。
相続した土地に被相続人名義の「仮登記」が記録されていた状況
被相続人Xさんが亡くなり、その土地を、相続人の一人であるAさんが単独で相続することになりました。
しかし、土地の登記簿を確認したところ、Xさん名義の仮登記が記録されていることが分かりました。
Aさんにとっては、この仮登記を残しておきたい理由はなく、できれば、ご自身の相続登記を申請する際に、併せて仮登記も抹消したいと考え、当プラザにご依頼されました。
「仮登記」とは?通常の登記と何が違うのか
そもそも仮登記とはどのようなものでしょうか。
事情があってすぐに登記申請ができないとき、登記の予約をすることができます。
この予約の登記のことを仮登記とよんでいます。
この仮登記が必要なくなった時には、抹消することができます。
また、仮登記をした者が亡くなった場合には、仮登記の相続登記をすることもできます。
仮登記を抹消するための法的な準備
Aさんによりますと、Xさんの所有権の登記に加えて、Xさんの仮登記も記録されてありました。
そこで、Aさんへの通常の相続登記と併せて、仮登記の相続登記を行うことにしました。
具体的には、以下の手順を踏みました。
まず、Xさんの土地の所有権と、仮登記の権利を、Aさんが単独で相続する旨の遺産分割を成立させます。
その後遺産分割協議書を作成し、相続人全員が署名捺印をすることで、法的に有効な書面として成立させます。
これによって、登記上の権利者がAさんという同一人物となるため、仮登記を抹消することが可能となります。したがって、今回は、通常の相続登記、仮登記の相続
登記、仮登記の抹消を同時に申請することにしました。
仮登記の権利証がない場合の対処法「事前通知制度」の利用
仮登記の抹消を申請する際、Xさんの仮登記の権利証(登記識別情報)が必要となるのですが、Aさんによりますと、その権利証が見当たらないとのことでした。
そこで、権利証を提出させない代わりに、事前通知による方法で申請を進めさせる方法をとりました。
事前通知とは
登記官から相続人に対して「あなたは、この仮登記の権利を失うことに異議はありませんか?答えられなければ、登記申請を受け付けませんよ」という内容の手紙を送ることです。
Aさんがこの事前通知に正直に答えることで、登記官はAさんの言うことを信じ、登記手続きを進めることができるようになります。
見慣れない登記記録は司法書士へご相談ください
相続登記をしようとしたら、仮登記などのように、まったく見当のつかない登記が記録されているケースも多々あります。
これらの登記は放置しておくと、将来の売却時などに大きな障害となる可能性があります。
当事務所ではこれまで多数の相続をサポートしてきた実績から専門的な知識でご相談者様を親身にサポートさせていただきます。
相続について少しでもお困りの事がございましたらお気軽にご相談ください。
この記事を担当した司法書士

トラスティ藤沢司法事務所
代表
山脇和実
- 保有資格
司法書士、宅地建物取引士
- 専門分野
-
相続・遺言・生前対策・民事信託・不動産売買
- 経歴
-
司法書士事務所での10年の経験を経て独立し、トラスティ藤沢司法事務所の代表を務める。「相続は、亡くなった方の思いを推し量ろう」、「相続は、和をもって尊しとなすが大事」、「完全無欠な平等は不可能、遺産分けは互譲が必要」をモットーに、依頼者の内にある悩み要望を推し量り、顧客満足に繋がるよう努めている。また、勤務時代を含めて担当した相続・売買案件は3000件以上に上り、相談者からの信頼も厚い。
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