当事務所では藤沢市を中心に相続の無料相談をいただいております。
その中で兄が亡くなり相続手続きが必要になったが、相続手続きを進める前に母も立て続けに亡くなってしまったケースを元に注意点やポイントを司法書士が解説します。
ご相談者様のご状況
依頼者であるAには、母のYと、兄のX、妹のBがおりました。
まず、兄のXが亡くなり、その後間もなく、母のYも亡くなりました。
Xは独身で、結婚もしていませんでした。
Xには、自宅マンションと銀行の預貯金の他、公務員としての未払給与や退職金がありました。
一方、Yにはこれといった財産はほとんど無く、銀行の預貯金もわずかな額しか残っておりませんでした。
AとBは、Xが住んでいたマンションを売却し、これにXとYの2人分の財産を合算して等しく分けたいと考え、相談に来られました。
当プラザのお手伝い
相続人となる条件として、亡くなった方に子供がいる場合にはその子供に、子供がいない場合には両親や祖父母に、その両親すらいない場合には兄弟姉妹に相続することになります。
今回の事例ですと、Xは独身で子供もいなかったため、まず親であるYに相続することになります。
このとき、Yが相続で受け取った財産をAとBに譲ると言わない限り、AとBがXの財産を受け取ることはありません。
しかし、Xの死後間もなくYが亡くなってしまった場合には、XとYの財産をまとめて相続させるという方法なら可能です。
Yの相続人はAとBとなりますので、YがXから相続するはずだった財産を含めて、AとBが相続することができます。
注意点としては、Yが借金まみれの場合、Xの財産がチャラになってしまったり、残りの負債をAとBが負担したりといった恐れがあります。
ただ、Yの負債は一切ないことが分かっていたため、まとめて相続することになりました。
後は、AとBとで2人分の相続分を、遺産分割協議にて決めることになります。
なお、Xが住んでいたマンションに移り住むことも可能ですが、その必要がなければ、売却して、金銭で分ける方法もあります。
この方法も、遺産分割協議で2人の取り分を決める必要があります。
今回の場合は、マンションの売却代金やXとYの預貯金など全てひっくるめて、等分することに至りました。
家族が立て続けに亡くなった場合、今回の事例のように、遺産の帰属が転々と変わることがあります。
遺産をもらったが、実は相続人では無かったことが分かると、紛争の種になることもあります。
もし、自分が相続人かどうかお分かりにならないようでしたら、当プラザにてご相談を受けることをお勧めします。的確なアドバイスをさせて頂きますので、是非一度お越しください。
この記事を担当した司法書士

トラスティ藤沢司法事務所
代表
山脇和実
- 保有資格
司法書士、宅地建物取引士
- 専門分野
-
相続・遺言・生前対策・民事信託・不動産売買
- 経歴
-
司法書士事務所での10年の経験を経て独立し、トラスティ藤沢司法事務所の代表を務める。「相続は、亡くなった方の思いを推し量ろう」、「相続は、和をもって尊しとなすが大事」、「完全無欠な平等は不可能、遺産分けは互譲が必要」をモットーに、依頼者の内にある悩み要望を推し量り、顧客満足に繋がるよう努めている。また、勤務時代を含めて担当した相続・売買案件は3000件以上に上り、相談者からの信頼も厚い。
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