当事務所では相続の無料相談を実施しております。

相続ではお客様1人1人が異なったご事情を抱えており、お悩みも多岐に渡ります。

当事務所ではお客様に親身に寄り添い相続手続きを進めさせていただきますので、少しでもご不安がある方はお気軽に無料相談のご予約をいただければと思います。

今回は疎遠になっていた父が鉄道事故で亡くなってしまったケースを解説します。

ご状況

被相続人のXさんは、鉄道の人身事故に巻き込まれて、急死してしまいました。

Xさんは生前に離婚しているため、相続人は一人娘のAさんのみです。

Aさんは、Xさんが離婚してからの生活状況を全く知らないため、財産や借金がどれくらいあるのかも知りませんでした。

Aさんとしては、人身事故による損害賠償金額が高額になることをよく耳にしていることから、借金の比率が高くなるのではと考え、相続放棄を前提として、遺産整理の依頼に来られました。

当プラザのお手伝い

Xさんの財産と借金が全く分からないとのことでしたので、相続して遺産を承継するのか、相続放棄して遺産を手放すのか、流動的な状況でした。

そこで、まずXさんの遺品を整理することから始めました。

具体的には、自宅にあるローンなどの契約書類をはじめ、銀行の預金口座、ポスト内の郵便物、さらには貯金箱や金庫内の書類や旧紙幣も遺産に含まれます。

また、Xさんが住んでいたマンションの自宅も遺産となります。

これらの遺品から、負債になりそうなものと資産になりそうなものとに分類しました。

続いて、Xさんの遺品を基に負債調査を行いました。

まず、銀行の預金通帳に支払金額と出金先が記録されておりますので、その記録から債権者を洗い出します。公共料金や通信費、自宅マンションの管理費は、通帳の記録から判明することが多いです。

しかし、この方法だけで全ての債権者が明らかになるとは限りません。

そこで、信用情報機関に負債情報の開示を依頼します。

この開示結果から、Xさんが使っていたカードローンなどの借入金の総額が判明します。

これらに加え、鉄道会社からの損害賠償金が負債に加わります。

幸いにも、今回のケースでは、損害賠償金の額が少額でした。

そこで、Xさんの自宅マンションを売却して、その金額から損害賠償金の支払いや債務の返済に充て、残った金額をAさんが受け取るという形で、相続手続を行うことになりました。

さらに、水光熱費や携帯電話料金などといった公共料金の未払い金、加えて未納のままの税金も存在していたので、その支払いにも充てました。

また、公共料金は、システム上、利用者が亡くなってからも自動的に料金が発生してしまうため、速やかに解約手続きを行いました。

現実には申込み当日に解約されるとは限らないため、実際の解約日までの料金を支払うことになります。

最後に、Xさんの資産の換価手続きを行いました。

具体的には、銀行の預金口座や、勤務先の未払給与が挙げられます。これに、自宅内の貯金箱や金庫内の現金も資産に加わります。

以上の手続きにより、手元に残った金額がAさんに相続されるようになります。

今回のケースでは、損害賠償金の額が思ったよりも少額であったため、Aさんは多額の資産を相続財産として受け取ることができました。

このように、プラスの財産がマイナスの財産を上回る場合もありますので、相続と相続放棄のどちらを選ぶのか判断できないようでしたら、一度、当事務所に相談に来られることをお勧めいたします。

この記事を担当した司法書士

トラスティ藤沢司法事務所

代表

山脇和実

保有資格

司法書士、宅地建物取引士

専門分野

相続・遺言・生前対策・民事信託・不動産売買

経歴

司法書士事務所での10年の経験を経て独立し、トラスティ藤沢司法事務所の代表を務める。「相続は、亡くなった方の思いを推し量ろう」、「相続は、和をもって尊しとなすが大事」、「完全無欠な平等は不可能、遺産分けは互譲が必要」をモットーに、依頼者の内にある悩み要望を推し量り、顧客満足に繋がるよう努めている。また、勤務時代を含めて担当した相続・売買案件は3000件以上に上り、相談者からの信頼も厚い。


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